制作費0円・無料のホームページは本当にお得?契約前に確認したい10の注意点

「ホームページ制作費0円」
「初期費用無料」
「月額4,980円からホームページが持てます」
最近、このようなホームページ制作サービスの広告を見かけることが増えました。
ホームページの制作費は無料で、必要なのは月額4,980円や9,800円などの利用料金だけ。
いわゆるサブスク型・月額制のホームページ制作サービスです。
最初にまとまった制作費を用意する必要がないため、
「できるだけ初期費用を抑えてホームページを作りたい」
という企業や店舗にとっては、魅力的なサービスだと思います。
また、短い期間でホームページをリニューアルしたい場合など、条件によってはサブスク型のホームページが向いているケースもあります。
ただし、「制作費無料=ホームページにお金がかからない」という意味ではありません。
月額料金やオプション料金、最低契約期間などを含めて計算すると、数年間でかなり大きな金額になることもあります。
実際に、こうした月額制サービスや、それに近い契約でホームページを制作した方から相談を受けたり、話を聞いたりすることがあります。
そこで今回は、制作費0円・無料のホームページを契約する前に確認しておきたいポイントをまとめてみました。
「ホームページ制作費無料」とは?

まず知っておきたいのは、
「制作費無料」と「ホームページを無料で所有できる」は別の話
ということです。
一般的なホームページ制作では、
- 企画・設計
- デザイン
- コーディング
- WordPressなどCMSの構築
- スマートフォン対応
- お問い合わせフォーム
- 公開作業
などに対して制作費を支払います。
一方、制作費無料のホームページでは、最初の制作費を0円にする代わりに、毎月利用料金を支払う仕組みが多く採用されています。
たとえば月額9,800円なら、
1年間で117,600円
5年間で588,000円
7年間で823,200円
になります。
月額20,000円なら、
1年間で240,000円
5年間で1,200,000円
7年間で1,680,000円
です。
そのため、ホームページを比較するときは、「初期費用がいくらか」だけではなく「5年間使った場合の総額はいくらになるのか」まで計算することが大切です。
制作費0円・無料ホームページの10の注意点

1.安いと思ったら「1ページだけ」だった
「月額4,980円から」と書かれていても、よく確認すると最安プランで制作できるのは1ページだけのホームページ(LP)だった、というケースがあります。
会社概要、サービス案内、採用情報、お知らせ、よくある質問、お問い合わせなどを追加していくと、上位プランやオプション契約が必要になることがあります。
たとえば、
「月額4,980円だから安い」
と思って問い合わせたものの、実際に必要なページを追加して見積もると、
月額15,000円~25,000円程度になった
ということも考えられます。
もちろん、1ページだけで十分な店舗やサービスであれば問題ありません。
大切なのは、広告に掲載されている最低価格だけを見るのではなく、自社が必要としているホームページを作った場合の総額を確認することです。
2.最低契約期間が設定されている
制作費無料のホームページでは、最低契約期間が設定されている場合があります。
半年程度のものもあれば、数年間の契約が必要なサービスもあります。
月額料金だけを見ると安く感じますが、
月額料金 × 最低契約月数
で考える必要があります。
たとえば月額19,800円で最低契約期間が5年間なら、
19,800円 × 60か月 = 1,188,000円
です。
「思っていたサービスと違った」
「担当者との相性が合わなかった」
「別の制作会社に変更したい」
と思っても、契約期間中は簡単に解約できない可能性があります。
契約前に必ず、
最低契約期間・更新条件・途中解約の条件
を確認しておきましょう。
3.途中解約すると費用が発生する場合がある
以前に比べると、極端に高額な解約金を設定するケースは少なくなっていると思います。
ただし、
途中解約した場合、最低契約期間までの残額を支払う
という契約はあります。
たとえば最低契約期間が36か月で、12か月目に解約した場合、残り24か月分について一定の支払いが必要になる、といった契約です。
ここは契約書を確認すれば事前に分かります。
「月額料金」だけで判断せず、解約条件まで読んでから契約することをおすすめします。
4.ドメインの移管に高額な費用が必要になる場合がある
ホームページを別の制作会社へ移したいときに問題になりやすいのが、
ドメインの管理
です。
ドメインとは「example.com」のようなホームページの住所にあたるものです。
他社へホームページを移転するとき、ドメインの移管や管理変更に費用が必要になる場合があります。
もちろん移管作業に費用が発生すること自体はおかしくありません。
ただ、通常の作業内容に対してかなり高額な移管費用が設定されている場合には注意が必要です。
契約前に、
- ドメインの契約者は誰なのか
- ドメインの所有権・管理権は誰にあるのか
- 他社へ移管できるのか
- 移管時にいくら必要なのか
を確認しておくと安心です。
5.解約するとホームページがなくなる
これはサブスク型・月額制ホームページでは特に確認しておきたいポイントです。
月額料金を支払ってホームページを利用する契約の場合、解約するとホームページそのものが利用できなくなる場合があります。
つまり、
ホームページを「購入」しているのではなく「利用」している状態
です。
車でいえば購入ではなくリースに近いイメージです。
中には契約終了時にホームページを買い取れるサービスもありますが、
- データを受け取れない
- FTPを渡してくれない
- デザインを引き継げない
- WordPressを移転できない
- 解約後はホームページが非公開になる
といった契約も考えられます。
ホームページは会社にとって大切な資産です。
契約終了後に、
「ホームページのデータはどうなるのか?」
を必ず確認しておきましょう。
6.詳しい料金や仕様がWebサイトに書かれていない
「制作費0円」
「月額○○円から」
とは大きく書かれているものの、具体的な仕様や追加料金について詳しく掲載されていないサービスもあります。
問い合わせをして初めて、
「この機能はオプションです」
「このページ数なら上位プランです」
「お問い合わせフォームは別料金です」
と分かる場合があります。
料金体系が複雑なこと自体が悪いわけではありません。
ホームページ制作は内容によって必要な作業量が大きく変わるため、一律料金にすることが難しいサービスでもあります。
ただし、契約前には最低でも、
何が基本料金に含まれ、何をすると追加料金になるのか
を明確にしてもらいましょう。
7.担当者が毎回変わる
大規模なホームページ制作サービスでは、一人の担当者が多数の顧客を担当していることがあります。
その結果、
「以前説明した内容をもう一度説明する」
「担当者が変わるたびに会社のことを説明する」
といったことが起こる場合があります。
ホームページは、単にデザインを作れば完成するものではありません。
会社の商品、サービス、顧客、強み、競合との違いなどを理解したうえで制作・運用する必要があります。
長期的にホームページを育てたい場合は、
誰が担当するのか、公開後も同じ担当者に相談できるのか
という点も確認しておくとよいでしょう。
8.「更新込み」でも実際にはほとんど更新されない
月額制ホームページでは、
「毎月○回まで更新可能」
「更新費用込み」
といったサービスがあります。
これは非常に便利なサービスなのですが、
「更新可能」と「実際に更新してくれる」は別です。
依頼しなければ何も更新されないサービスもありますし、どこまで対応してもらえるのかが曖昧な場合もあります。
契約前に、
- 誰から更新を提案するのか
- 月何回まで更新できるのか
- 文章作成も含まれるのか
- 写真加工は含まれるのか
- 新しいページの追加は可能なのか
- SEO対策まで対応するのか
などを確認しておきましょう。
9.補助金申請は「誰が受け取るのか」まで確認する
これは制作費無料のホームページとは少し違う話ですが、以前聞いた中で特に注意したいと感じた事例です。
ホームページ制作に関する補助金申請を代行してもらったところ、補助金の受取方法や契約内容について、依頼者が十分に理解できていなかったというケースがありました。
補助金を利用する場合は、
申請者・受給者・契約者・制作費の支払先がどうなっているのか
を必ず確認してください。
補助金制度によって条件は異なりますので、不明な場合は制作会社だけに任せるのではなく、補助金の事務局や商工会・商工会議所などにも確認することをおすすめします。
10.CMSの更新で高額なリニューアル費用が必要になる場合がある
WordPressやEC-CUBEなどのCMS(コンテンツ・マネジメント・システム)を利用しているホームページでは、長期間運用しているとシステムの更新が必要になることがあります。
これは制作費無料のサービスに限った話ではありません。
古いPHPやCMS、プラグインなどを使用し続けると、セキュリティや動作上の問題が発生するためです。
ただし、
「システムが古くなったので、リニューアルに100万円以上必要です」
と突然言われれば困りますよね。
CMSを使用する場合は、
将来的にどのような保守・更新費用が発生する可能性があるのか
についても、できれば制作前に説明を受けておきましょう。
無料ホームページがすべて悪いわけではありません

ここまで読むと、
「制作費無料のホームページは利用しない方がいいの?」
と思われるかもしれません。
そういうわけではありません。
たとえば、
- とにかく初期費用を抑えたい
- まず小規模なホームページから始めたい
- 数年ごとに作り直したい
- ホームページを所有することにこだわらない
- 保守や更新をすべて任せたい
という方にとっては、月額制のホームページが合っている場合があります。
問題なのは「無料」という言葉だけで契約を決めてしまうことです。
制作費が0円なのか。
5年間の総額はいくらなのか。
解約したらホームページはどうなるのか。
ここまで比較して初めて、本当に安いのかどうかが分かります。
では、どんなホームページ制作会社に依頼すればいい?

「無料」という言葉だけで集客していない制作会社
ホームページ制作には、人の作業が必要です。
ヒアリング、設計、デザイン、文章作成、コーディング、システム構築など、ホームページが完成するまでには多くの工程があります。
そのため「制作費無料」であっても、制作会社がどこかで利益を得る仕組みになっているのは当然です。
大切なのは、
「なぜ無料にできるのか」
を説明してもらうことです。
無料だから危険、有料だから安心という単純な話ではありません。
料金の仕組みをきちんと説明してくれる制作会社を選びましょう。
必要な費用を事前に説明してくれる制作会社
ホームページ制作には、デザイン以外にもさまざまな作業があります。
たとえば、
- ヒアリング
- サイト設計
- ディレクション
- デザイン
- コーディング
- CMS構築
- サーバー設定
- SEOの基本設定
- 公開後の保守管理
などです。
「なぜこの費用が必要なのか」を分かりやすく説明してくれる制作会社であれば、依頼する側も納得して契約できます。
専門用語ばかり並べるのではなく、作業内容と料金をきちんと説明してくれるかどうかを見てみましょう。
Googleなど外部の口コミを確認する
制作会社自身のホームページに掲載されている「お客様の声」だけで判断せず、Googleマップなど第三者が投稿できる口コミも確認してみましょう。
ただし、口コミは件数が少なかったり、評価が偏ったりする場合もあります。
点数だけを見るのではなく、
どのような内容の口コミが投稿されているのか
まで確認することをおすすめします。
信頼できる人から紹介してもらう
実際にホームページを制作してもらった人から紹介してもらう方法も有効です。
特に確認したいのは、
「ホームページを作ったときどうだったか」
だけではありません。
「作った後の対応はどうだったか」
を聞いてみてください。
ホームページは制作して終わりではなく、その後何年も運用していくものだからです。
制作実績を実名で掲載している
制作会社を選ぶ際には、制作実績も確認してみましょう。
会社名や店舗名とともに実際のホームページを紹介している制作会社なら、どのような仕事をしているのか確認できます。
デザインだけでなく、
「自社と同じような業種を制作したことがあるか」
「公開されたホームページが現在も運用されているか」
といった点も参考になります。
会社名で検索して評判を確認する
気になるホームページ制作会社が見つかったら、契約する前に一度、会社名でGoogle検索をしてみましょう。
たとえば「株式会社○○」と検索窓に入力すると、会社名と一緒に検索されている関連キーワードが表示されることがあります。また、検索結果にも関連する検索キーワードが表示される場合があります。
ここで、
「株式会社○○ 評判」
「株式会社○○ 口コミ」
「株式会社○○ 解約」
「株式会社○○ トラブル」
など、気になるキーワードが出ていないか確認してみましょう。
もし「詐欺」「被害」「解約できない」といった言葉が表示された場合は、それだけで問題のある会社だと判断するのではなく、なぜそのキーワードが検索されているのか、実際の検索結果まで確認することが大切です。
検索候補は必ずしもその会社の実態や評判を示しているわけではありません。しかし、契約前に口コミや過去のトラブルについて調べるきっかけにはなります。
ホームページ制作は、制作後も数年間付き合うことになるケースが多いものです。会社名だけでなく、「会社名+評判」「会社名+口コミ」「会社名+解約」などでも検索し、第三者の情報を確認してから依頼することをおすすめします。
ホームページは「安く持つこと」より「何をしてくれるか」が大切

ホームページは、車や機器のリースとは少し性質が違います。
会社やお店のことを24時間説明し、商品やサービスを紹介し、場合によっては新しいお客様を連れてきてくれる存在だからです。
いわば、
インターネット上で働き続けてくれる営業スタッフ
のようなものです。
だからこそ、ホームページ制作を価格だけで決めてしまうのは、少しもったいないと私たちは考えています。
自社の商品にはどんな魅力があるのか。
競合他社と何が違うのか。
どんな人に利用してほしいのか。
お客様はどんなことで困っているのか。
それらを整理してホームページに落とし込むことで、単なる「会社案内」ではなく、会社の魅力を伝え、仕事につながるホームページになっていきます。
ホームページは10年後まで考えて選びましょう

ホームページは、一度制作すると5年~7年、場合によってはそれ以上使用することになります。
だからこそ、
「今日いくら払うか」ではなく「これから10年間でいくら払い、何が残るのか」
を考えてみてください。
制作費0円・月額制のホームページが自社に合っているのであれば、それを選ぶのも一つの方法です。
一方で、
「自社のホームページを資産として育てたい」
「検索から問い合わせを増やしたい」
「自社の商品やサービスの魅力をきちんと伝えたい」
「制作会社任せではなく、一緒に考えながら作りたい」
という場合は、初期費用だけで判断せず、ホームページの設計や運用まで含めて制作会社を選ぶことをおすすめします。
オクヤマデザインでは、単にホームページを「作る」だけではなく、お客様と一緒に会社やサービスの魅力を整理し、「何を、誰に、どう伝えるホームページにするのか」から考えて制作しています。
制作費無料のホームページと一般的なホームページ制作のどちらが自社に合っているのか分からない場合も、お気軽にご相談ください。

