古いネットショップをリニューアルするときの注意点

「ネットショップを作ってから10年以上経っている」
「スマートフォンで見ると使いづらい」
「システムが古く、更新するのが怖い」
「今の制作会社やシステム会社に頼まないと何も変更できない」
このようなネットショップは、そろそろリニューアルを検討した方がよいかもしれません。
ただし、ネットショップのリニューアルは、通常のホームページのリニューアルよりも注意することが多くあります。
商品データだけでなく、会員情報、注文履歴、ポイント、決済、送料、メール、SEOなど、さまざまな仕組みが連動しているからです。
オクヤマデザインでも、古いECシステムからWordPress+Welcartなど、新しい環境への移行・リニューアルをご相談いただくことがあります。
この記事では、古いネットショップをリニューアルするときに、特に注意しておきたいポイントをご紹介します。
古いネットショップは「動いているから大丈夫」とは限りません

古いネットショップでも、
「今も注文が入っているから問題ない」
と思われるかもしれません。
しかし、表面上は問題なく動いていても、内部ではさまざまな問題を抱えている場合があります。
たとえば、
- PHPなどのシステム環境が古い
- ECシステム自体のサポートが終了している
- セキュリティアップデートができない
- スマートフォンに最適化されていない
- 新しい決済方法を追加できない
- サーバーを変更できない
- 管理画面が使いにくい
- 制作会社でなければ更新できない
といったケースです。
特にECサイトでは、お客様の氏名・住所・電話番号などの情報を取り扱います。
「まだ動いているから」という理由だけで古いシステムを使い続けるのではなく、今後も安全に運営できる環境なのか、一度確認しておくことをおすすめします。
1.最初に「何を引き継ぐのか」を整理する

ネットショップのリニューアルで、いきなり新しいサイトを作り始めるのはおすすめしません。
まずは現在のネットショップに何が入っているのかを確認します。
代表的なものとしては、
- 商品情報
- 商品画像
- カテゴリー
- 会員情報
- 注文履歴
- ポイント
- クーポン
- 定期購入情報
- お届け先情報
- 商品レビュー
- お問い合わせ情報
- メールマガジン登録者
- 売上データ
などがあります。
この中から、
「新しいネットショップに何を移行するのか」
を決めていきます。
すべてのデータを移行する必要があるとは限りません。
反対に、「商品データだけ移せばいいと思っていたら、会員のポイントも必要だった」ということが後から分かると大変です。
リニューアル前に、移行するデータを一覧にしておきましょう。
2.会員情報は簡単に移行できない場合がある

特に注意したいのが会員情報です。
氏名や住所、メールアドレスなどは移行できても、パスワードについては、そのまま新しいシステムへ移行できない場合があります。
旧システムと新システムでパスワードの保存方法や暗号化方式が異なるためです。
その場合、
「リニューアル後、初回ログイン時にパスワードを再設定していただく」
といった対応が必要になります。
ポイントについても同様です。
旧ショップで保有しているポイントを新しいショップへ引き継ぐのであれば、
- 誰が
- 何ポイント持っているのか
- 有効期限はどうするのか
などを事前に整理する必要があります。
会員数が多いネットショップほど、早めに確認しておきたい項目です。
3.注文履歴をどこまで移行するか

注文履歴も、ネットショップによって対応が分かれます。
過去の注文履歴をすべて新しいECシステムへ移行する方法もあれば、旧サイトを一定期間保存し、必要なときだけ過去の注文履歴を確認できるようにする方法もあります。
データ移行には当然、作業時間と費用がかかります。
そのため、
「移行できるものは全部移行する」ではなく、「今後の運営に本当に必要なデータを移行する」
という考え方も大切です。
4.商品ページのURLを安易に変更しない

ネットショップをリニューアルするとき、SEOで特に注意したいのがURLです。
たとえば、
旧サイト
/shop/item123.html
から、
新サイト
/product/umeboshi/
へ変更するようなケースです。
URLが変わること自体が問題なのではありません。
問題なのは、旧URLをそのままなくしてしまうことです。
長年運営しているネットショップの商品ページには、検索エンジンからの評価や外部サイトからのリンクなどが蓄積されている可能性があります。
URLを変更する場合は、旧URLと新URLを対応させ、適切なリダイレクト設定を行います。
特にアクセス数の多い商品ページやカテゴリー、特集ページなどは、事前に一覧化しておくことをおすすめします。
5.SEO対策をリセットしない

ネットショップを新しくした途端、
「Googleからのアクセスが減った」
ということがあります。
原因のひとつが、これまで蓄積してきたSEOの情報を引き継げていないことです。
リニューアル前には、
- 現在アクセスされているページ
- 検索順位の高いページ
- 検索流入の多い商品
- カテゴリーページ
- 特集・読み物ページ
- タイトル
- メタディスクリプション
- 内部リンク
- URL
- 構造化データ
なども確認しておきます。
「古いから全部作り直そう」と考えるのではなく、
残すべきものと改善するものを分ける
ことが大切です。
特に長年運営されているECサイトは、見た目は古くても、検索エンジンから高く評価されているページが存在することがあります。
そうしたページまで不用意に削除してしまわないよう注意しましょう。
6.商品カテゴリーの構造も見直す

ネットショップを長く運営していると、商品カテゴリーが複雑になっていることがあります。
商品を追加するたびにカテゴリーを増やした結果、
「どこに何の商品があるのか分からない」
という状態になっているケースもあります。
リニューアルは、このカテゴリー構造を整理する良い機会です。
基本的には、
トップページ
↓
商品カテゴリー
↓
必要に応じてサブカテゴリー
↓
商品ページ
というように、お客様が商品へたどり着きやすい構造を考えます。
カテゴリー構造や内部リンクは、お客様の使いやすさだけでなく、検索エンジンがECサイト全体の構造を理解するうえでも重要です。
7.決済方法をそのまま使えるとは限らない

古いECシステムから新しいシステムへ変更すると、それまで利用していた決済サービスをそのまま移行できない場合があります。
たとえば、
- クレジットカード
- コンビニ決済
- 銀行振込
- 代金引換
- PayPayなどのQRコード決済
- Amazon PayなどのID決済
などです。
新しいECシステムが現在利用している決済サービスに対応しているか、事前に確認します。
また、決済会社によっては再審査や契約変更が必要になることもあります。
サイトが完成してから決済の問題に気付くと、オープン予定日が遅れる可能性がありますので、早い段階で確認しておきましょう。
8.送料設定は想像以上に複雑です

ECサイトの移行で意外と大変なのが送料です。
たとえば、
「北海道・沖縄だけ送料が違う」
という単純なものだけではありません。
実際には、
- 都道府県別送料
- 購入金額による送料無料
- 商品ごとの送料
- 冷蔵・冷凍便
- サイズ別送料
- 複数商品購入時の送料
- 離島送料
- 配送会社の使い分け
など、ショップごとに独自のルールがあります。
現在のネットショップでどのような送料計算をしているのかを確認し、新しいシステムで再現できるか確認しておく必要があります。
9.注文メールや店舗側のメールも確認する

ネットショップをリニューアルすると、
「お客様には注文メールが届いているのに、店舗には届かない」
「Gmailには届くのに、会社のメールには届かない」
といったメールトラブルが起こることがあります。
サイトの移行に伴ってサーバーやメール環境が変わる場合は、
- 注文確認メール
- 店舗への受注通知
- 会員登録メール
- パスワード再設定メール
- お問い合わせメール
- 発送完了メール
などを実際に送信して確認します。
また、SPF・DKIM・DMARCなど、メールの送信元を確認する仕組みについてもチェックしておくと安心です。
ネットショップは「注文ボタンが動いたら完成」ではありません。
注文後のメールまで正常に届いて、初めて正常に運営できる状態だと私たちは考えています。
10.スマートフォンでは必ず実機確認する

古いネットショップの場合、スマートフォン対応が不十分なことも少なくありません。
リニューアルではレスポンシブ対応するだけでなく、
- 商品写真が見やすいか
- 商品説明が読みやすいか
- カートボタンを押しやすいか
- 数量変更がしやすいか
- フォーム入力が面倒ではないか
- 決済まで迷わず進めるか
などを確認します。
パソコンのブラウザ幅を狭くして確認するだけではなく、できれば実際のiPhoneやAndroid端末で購入テストを行いましょう。
11.リニューアルと同時に機能を増やしすぎない

せっかくリニューアルするので、
「定期購入も追加したい」
「ポイント制度も変えたい」
「会員ランクを作りたい」
「レビュー機能も入れたい」
「デザインも全部変えたい」
と、いろいろ追加したくなるものです。
しかし、システムの移行と同時に多くの変更を行うほど、不具合が発生したときに原因を特定しにくくなります。
まずは、
現在のネットショップの機能を安全に新しい環境へ移行する。
そのうえで、必要な機能を順番に追加していく方法もおすすめです。
12.旧サイトをすぐに消さない

新しいネットショップを公開したからといって、旧サイトのデータをすぐに削除するのはおすすめしません。
新サイトを運営してみると、
「昔の注文履歴を確認したい」
「この商品の説明文が抜けていた」
「昔の商品画像が必要になった」
といったことが出てくる場合があります。
可能であれば、一定期間は旧サイトのバックアップやデータベースを保存しておきましょう。
もちろん、旧サイトをそのままインターネット上に公開しておくという意味ではありません。
何かあったときに確認できる状態を残しておくということです。
13.公開前には必ずテスト注文を行う

新しいネットショップが完成したら、実際のお客様と同じ操作で注文します。
できれば、
商品を探す → カートに入れる → 会員登録 → 注文 → 決済 → メール受信 → 管理画面で受注確認
まで一通り確認しましょう。
さらに、
- PC
- iPhone
- Android
- 会員
- 非会員
- クレジットカード
- その他の決済方法
など、条件を変えてテストすると安心です。
ネットショップでは、一部分だけを見るのではなく、購入から受注まで一連の流れとして確認することが重要です。
リニューアル前にアクセス解析を確認しておきましょう

もうひとつ、オクヤマデザインでおすすめしたいのが、リニューアル前のアクセス解析です。
Google AnalyticsやGoogle Search Consoleなどを確認すると、
「どの商品がよく見られているのか」
「どのページから検索流入があるのか」
「どの商品ページから購入につながっているのか」
といった情報が分かります。
これらを確認せず、感覚だけでサイト構成を変更してしまうのはもったいないことです。
現在のネットショップの良いところを残し、問題のあるところを改善する。
これがECサイトリニューアルの基本だと考えています。
古いネットショップは「作り直す」のではなく「引き継いで改善する」

ネットショップのリニューアルというと、デザインを新しくすることに目が向きがちです。
しかし、実際にはデザイン以上に、
これまで積み重ねてきたものを、どう新しいネットショップへ引き継ぐか
が重要です。
商品、会員、注文履歴、SEO、URL、メール、決済、送料など、ネットショップには長年運営してきたからこそ蓄積されている資産があります。
それらを一度整理し、
残すもの・改善するもの・廃止するもの
を決めてからリニューアルを進めることをおすすめします。
古いネットショップ・ECサイトのリニューアルもオクヤマデザインにご相談ください

オクヤマデザインでは、ネットショップ・ECサイトの新規制作だけでなく、既存ECサイトのリニューアルにも対応しています。
「システムが古くなっているけれど、どう移行すればよいか分からない」
「商品数や会員数が多く、データ移行が心配」
「今の検索順位をできるだけ維持してリニューアルしたい」
「現在のショップの問題点から調べてほしい」
といった段階からでもご相談いただけます。
ECサイトは、見た目だけ新しくすればよいものではありません。
現在の運営方法や商品数、受注業務、決済、配送、SEOなどを確認したうえで、リニューアル後も無理なく運営できるネットショップをご提案します。
古くなったネットショップのリニューアルをご検討の方は、お気軽にオクヤマデザインまでご相談ください。
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